
毎年のように猛暑日の記録を更新するなど、ますます暑くなる昨今。海や山へのお出かけや夏休みなどイベントが盛りだくさんの反面、夏バテでお悩みになる方が増えているそうです。そこで、3つのポイント(睡眠・運動・食事)を意識して、夏バテしない生活習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。
夏バテとは

そもそも、夏バテとはいったい何なのでしょうか?
夏バテは、夏の暑さにより引き起こされるさまざまな体の不調をいいます。代表的な症状は、倦怠感、脱水症状、睡眠不足、食欲不振です。どれ一つとっても、少しでも感じてしまうと日々の生活がしんどくなりますよね。
最近は年々気温が高くなっており、いわゆる夏場だけでなく初夏から秋口まで幅広い期間で夏バテを感じる方が増えているそうです。

それではなぜ夏バテになるのでしょうか? 夏バテは温度変化、発汗、食欲不振が関係していると考えられています。
- 温度変化
- 今では、ほとんどといっていいくらい建物や乗り物にはエアコンが取り付けられています。エアコンは涼しく過ごせたり、熱中症を予防したりとありがたいかぎりです。しかしその反面、室内外の温度差が大きくなる問題も。温度差を繰り返すと、体が温度変化についていけなくなり、自律神経のバランスが崩れ体の不調を引き起こします。
- 発汗
- 温度上昇時に汗をかくのは、体内の温度調節をするために大切なことですが、ただ発汗すると水分やカリウムやマグネシウムなどの大切なミネラルも体の外に出てしまいます。その結果、水分やミネラル不足となり、脱水症状に。古くは梅干でミネラルを補っていましたが、今では塩飴やスポーツ飲料が重宝されているようです。
- 食欲不振
- 自律神経のバランスが崩れると、胃腸の活動も弱まってきて食欲不振となります。ただ、食欲がないからと食べないでいると、体に必要な栄養素が不足して、夏バテの症状を悪化させることも。夏場を乗り切るには、しっかり食べることも大切です。
夏バテを克服する3つのポイント(睡眠・運動・食事)
夏バテを克服するには、3つのポイント(睡眠・運動・食事)を意識するとよいでしょう。
睡眠

それでは、睡眠をしっかりとると、どのような体によいことがあるのでしょうか?
人は、眠っているあいだに心と体の疲労を回復させ、副交感神経が優位になって免疫機能の維持、調整、強化しています。睡眠が不足すると、疲労感が残るだけでなく、体のリズムの乱れや免疫機能低下で病気になりやすくなる恐れもあるので気をつけなければなりません。
夏場は、エアコンなしで暑すぎても、エアコンが効きすぎて寒すぎても睡眠不足となります。眠りに適した目安は、室温26〜28℃、湿度50〜60%といわれています。ただ、エアコンの風は睡眠の質を下げるため、風にあたらないようにしましょう。このほか、寝つきが良くするために、寝る前の1〜2時間前にぬるめのお風呂につかって深部体温を上げておく方法もあります。
運動

夏場に運動すると、さらに暑くなりそうであまり動きたくないですよね。けど、あえて体を動かすことが、夏バテ克服につながります。
体には体温調節機能があり、適度に汗をかかないとかえって汗腺の機能が低下して夏バテになるそうです。かといって、無理に激しい運動をする必要はありません。軽く汗をかく程度の運動で十分なので、朝夕の比較的涼しい時間帯に、ゆったりとしたペースでジョギングやウォーキングしてみてはいかがでしょうか。
あまり外で運動したくない人は、お部屋でヨガやラジオ体操という方法も。特にヨガは、血流を促進して体内から体調を整え、疲れを解消し、自律神経を整え、内臓機能を回復させる効果が期待できます。
食事

夏バテになるとあまり食べたくなくなりますが、食べないと栄養不足となりますます体調がすぐれなくなる負のスパイラルに。食事を工夫して、必要な栄養を摂取しましょう。
夏場に特に意識したいのは、ビタミンB1、ビタミンC、たんぱく質です。ビタミンB1は、豚肉や枝豆に多く含まれ、糖分をエネルギーに変えるため疲労回復に効果があります。野菜や果物に多く含まれるビタミンCは、自律神経の働きを促進し免疫力を高めます。また、たんぱく質は体づくりに欠かせないので、肉や卵、大豆などをしっかり食べましょう。
夏バテを克服する料理のポイント

夏バテを克服する料理のポイントは、
- 「簡単に作れる」こと
- 「香辛料や香菜をうまく活用する」こと
です。夏場に気軽に作れてかつ食欲をそそる料理の代表は、やはり冷や汁でしょう。冷や汁は、暑い夏場を乗り切るために工夫された料理で、さまざまなバリエーションが全国各地にあります。
郷土色の強い冷や汁のなかでも、山形だし、静岡がわ、宮崎冷や汁が有名で、耳にされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
山形だしは、なすやきゅうり、みょうがや青じそを細かく刻んでご飯にのせて醤油やだし醤油をかけて食べるシンプルな料理です。
静岡がわは、生のカツオ、きゅうり、しょうが、青じそ、梅干しなどを細かく刻んで、味噌と水を混ぜ合わせる冷やし味噌汁で、漁師料理が起源だとか。
宮崎冷や汁は、暑い夏に麦飯に味噌をのせて水をかけて食べたのが起源といわれていて、今では焼いた白身魚のほぐし身やいりこ、薄く切ったきゅうりやなす、みょうがや青じそを加えています。
農林水産省のホームページには、山形だし、静岡がわ、宮崎冷や汁のほか、全国各地の郷土料理が紹介されています。好みの料理を見つけてみてはいかがでしょうか。
- 農林水産省:大臣官房新事業・食品産業部外食・食文化課食文化室
- https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/dashi_yamagata.html
年々気温が高くなっていて、9月以降も暑い日が続いて長丁場になっています。3つのポイント(睡眠・運動・食事)をおさえて、夏バテ知らずでのりきっていきましょう。
| 2024.08.13 20:52 | |
| 2025.01.04 17:21 | |
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